ある多重債務のケースについて

2014年04月21日
  1.  Aさんは現在50歳代の女性です。今から20年以上前に結婚,自宅を新築して,子どもも生まれました。順風満帆の生活のはずでした。しかし,景気 の影響で,夫の給与が徐々に減っていき,生活費に困るようになりました。次第に日用品や家具,家電の支払いも現金ではなく,クレジットカード払いに頼るよ うになってしまいます。購入した家電には,必ずしも生活に必要ではない最新の大型テレビなども。Aさんは家計の不足を補おうとパート勤めもしましたが,十 分な収入は得られませんでした。 平成17年頃になると,Aさんの借金は総額で600万円,毎月20万円の支払いが必要になりました。夫名義の住宅ローンもあり,Aさん夫婦の収入では家計が回らないようになります。ここでAさんは,友人に勧められて弁護士へ相談しました。

  2.  担当弁護士は,Aさんから事情を詳しく聴き取り,資料の整理をしました。多重債務のケースでは,借金と収入の状況をよく確認し,今後の家計を予測することが最初に取り組むべき作業です。 Aさんご夫婦は十分ではないながらも安定して収入を得る見込みがあるほか,Aさんは破産をしたくないというお気持ちが強く,また,クレジットカードによる 物品購入が借金の多くを占め,裁判所から浪費行為と捉えられる可能性も高いことから,破産手続ではなく,個人再生手続を選択し,裁判所に申立てをしまし た。 その結果,債務額の20%の支払いを内容とする支払計画(弁済計画と言います。)に従い,Aさんは一月あたり数万円の支払いを,5年間続けることになりました。 この金額であれば無理なく支払うことができそうです。支払いを終えられれば,残金の支払いは免除されます。Aさんも担当弁護士も,ひとまず安心しました。

  3.  その後3年ほど経った頃,Aさんから担当弁護士へ一本の電話が入ります。Aさんがパート先をリストラにあってしまい,毎月の支払いができなくなったとのことです。求職中ですが,再就職の目処が立たないようです。 このような場合,個人再生手続では支払内容の見直しを裁判所に求めることができます(再生計画変更申立の手続)。リストラに至る経緯を説明して見直しを求めたところ,その後,裁判所に見直しを認めてもらいました。

  4.  お一人の方の法律問題に,長期間にわたり関わらせていただくことも,弁護士の業務の特徴です。Aさんのお子さんも,ご依頼の頃は小学生でしたが,今は社会人です。

    多額の借金を負っていても,弁護士の助力により,経済的に再起し,平穏な生活を送れるようになるケースは多くあります。借金の問題でお悩みの場合は,お気軽に当事務所へご相談ください。

Comments are closed.