インターネット上の誹謗中傷・プライバシー侵害に遭ったときの対処法

2019年08月10日

1909分 天久弁 インターネット上の誹謗中傷インターネットの普及に伴い,いわゆる掲示板やSNSを利用する方々が増えています。世界規模で意見発信や情報交換ができることは大きなメリットですが,根拠のない誹謗中傷を受け,あるいは個人のプライバシーに関する情報を公開されるなどの被害が発生することもあります。

例として,インターネット上のやり取りをきっかけに交際し,その後交際を止めた後に,交際相手から実名や住所とともに,「浮気癖がひどい」,「犯罪歴がある」などと投稿されたような場合があります。

 

 

そのような被害に遭った場合,①投稿の削除と②投稿者への慰謝料請求を行うことが考えられます。

 

①投稿の削除については,掲示板やSNSを運営する運営者へメール等で削除を申し入れることで解決することもあります。対応がない場合は,プロバイダ責任制限法(正式には「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」)に基づいて,投稿の削除を求め,従わない場合に運営者へ損害賠償を請求することになります。

 

②投稿者への慰謝料請求を行う場合にも,プロバイダ責任制限法上の発信者情報開示請求の手続で投稿に関する情報(タイムスタンプ,IPアドレスなど)の開示を運営者に求め,その上で投稿に使われたインターネット回線の契約者の氏名,住所などを経由プロバイダに開示させる方法をとることが考えられます。

 

 

最近ではインターネット上で多人数が参加するゲーム(ソーシャルゲームなど)があり,利用者同士で投稿により会話(チャット)を行えることがあります。このような会話についても,基本的にはプロバイダ責任制限法の適用があります。

携帯電話ないしスマートフォンを使っての投稿が考えられる場合,運営者に対し,いわゆる「SIMカード識別番号」の開示も求めることが必要であり,それも可能です。

 

発信者情報開示請求などの請求よりもさらに迅速で簡便な対処としては,そのゲームの運営会社に対し,利用規約(「ポリシー」などとも言います。)違反の投稿があることを伝え,投稿の削除やアカウント停止などの措置を講じてもらう方法もあります。

 

 

以上の方法のほか,裁判所に投稿削除を求める仮処分命令申立を行うなどの方法もありますが,弁護士にご相談のうえ,費用や迅速性,期待される効果などの点で各方法を比較し,適宜対処しましょう。運営者や経由プロバイダが保管する情報は膨大であり,数週間で消去されるおそれもあるため,お早めのご相談をお勧めします。

弁護士 天久 泰

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