この示談書にサインしてもいいの?~交通事故

2016年02月15日

保険証書Aさんは6か月前にバイクで交通事故に遭い,2か月間の入院治療と4か月間の通院治療もようやく終わりました。そんなAさんの下に,相手方保険会社担当者B氏から示談書が届きました。示談書を見たAさんは・・・・

 

A「この『入通院慰謝料』『入院諸雑費』『休業損害』って何だろう?よく分からないから担当のBさんに聞いてみよう。」

Aさんが担当Bさんへ電話をかけると・・・・

B「弊社の支払い基準に従いますと,今回A様にお支払いできる賠償金は示談書の内容となります。」

A「これに応じなければいけないんですか?入院中は提示された入院雑費よりももっと費用がかかっているんですけど。止むを得ずタクシーを使って通院したのでもっと通院交通費がかかっているんですけど。」

B「申し訳ありませんが,弊社の基準ではそのようになっておりますので・・・・。」

Aさんがいくら言ってもBさんは全く対応してくれそうにありません。Aさんは,保険会社から送られてきた示談書に署名・押印して返送するしかないのでしょうか?

 

Aさんのように,保険会社の対応に不満を持たれた方がしばしば相談に来られます。

入通院慰謝料は入通院期間に応じてこれまでの裁判例を踏まえた相場が形成されています。それにもかかわらず保険会社は,相場の8割程度の入通院慰謝料を提示してくることがしばしばあります。また,これまでの裁判例を踏まえて入院雑費は1日あたり1500円という相場が形成されていますが,保険会社は1日あたり1100円程度の入院雑費を提示してきたりすることもあります。

このような裁判相場よりも低い金額での示談内容を提示されても,一般のかたはその内容が適正なものかどうかよく分からないのではないでしょうか。そして,「プロである保険会社担当者が言うのだからしょうがないだろう」と考えて,示談書にサインしてしまうこともあると思います。

しかし,弁護士が被害者の代理人として保険会社と交渉することで,先ほどの裁判相場程度まで賠償額を増額できることもあります。そこで,保険会社から示談書を受け取った場合,すぐにサインせずに,一度弁護士に相談されることをおすすめします。

弁護士 上野直生

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