賃貸住宅における原状回復トラブル

2019年08月22日

原状回復1 はじめに

賃貸で部屋を借りている場合に、退去時に敷金を超えた高額な原状回復費用を請求されトラブルとなるケースがあります。今回は原状回復費用について考えてみたいと思います。

 

2 原状回復費用とは?

原状回復については①時間の経過による自然的な劣化(経年変化)、②通常の使用による損耗等の修繕費用は賃料に含まれており、経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用を原状回復費用として借主に負担させることはできません。

借主に原状回復費用として請求できるものは③賃借人の故意・過失による損壊や通常の使用を超える損耗等になります。

例えば、通常損耗により汚れた壁紙を次の賃貸人のために張り替えを行うなどの場合は②通常損耗ですから賃貸人が負担すべき費用となります。他方、壁などに釘を打ち込むなどして下地ボードまで貼り替えが必要な場合は通常の使用による損耗とは言えませんから、賃借人に原状回復義務が生じることになります。

 

3 実際にトラブルになったら?

原状回復費用トラブルの場合は賃貸住宅の原状回復をめぐるトラブル事例とガイドラインが参考になります。ただし、②通常損耗か、③それを超える損耗かの判断は容易ではありません。個別ケースにおいては弁護士に依頼いただき相手と具体的に交渉していくことが早期解決につながるケースが多いと思います。また、損耗の程度が客観的に分かるように、入居時、退去時に写真を撮るなどして証拠保全をしておくと後のトラブル防止に役立ちます。

以上

弁護士  田 篭 亮 博

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