「無料で求人広告出しませんか?」のワナ

2019年06月12日

 

190612 求人広告(池上先生)最近、中小事業者の方から増えている相談です。私が相談を受けた事案の特徴は以下のようなものです。

・3週間インターネット上の求人サイトにモニターとして無料で求人広告を掲載することができるので出しませんか、という勧誘の電話がある。

・勧誘に応じると、掲載申込書がFAXで送付されてくる。その際、詳細な契約内容を書いた規約も送られてくる。

・申込書に記入して送ると、その3週間後、自動更新になったとして、次の3週間分の掲載料金の請求書が郵便で送られてくる。

電話での勧誘時には自動更新となっていることの説明はなく、正式な契約書の取り交わしもありません。

しかし、申込書と一緒に送られてきた規約をよく読むとそのように書いてあり、返送すると契約が成立してしまいます。

事案によっては、数十万円の請求がされ、規約で専属管轄(規約に記載されている裁判所でしかこの件に関する裁判手続を取ることができない。)となっている遠方の裁判所に訴訟が起こされるといった事例もあるようです。

事業者と消費者との契約については、消費者契約法をはじめとする消費者保護の法律がありますが、事業者間では一方の事業者を消費者と同じように保護する法律がないため、争いにくいところを突いた手口と言えます。

請求に応じないと何をされるか分からないなどといった理由で泣き寝入りしている方もいらっしゃるようです。

もちろん、まずは、こうした甘い誘いにはよく注意して、書類をよく吟味することが大事です。ただ、仮に応じてしまった場合でもあきらめず、請求にきちんと対応すれば、請求が止んだり、一旦提訴されたものが取り下げられたりしているようです。

まずは弁護士にご相談ください。

弁護士 池上 遊

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