政務調査費返還請求住民訴訟について

2013年10月30日

皆さんは政務調査費についてご存じでしょうか。2000年の地方自治法改正により、全国の市議会議員に交付されるようになった費用で、議員が市政に 関する調査研究するために必要な場合に支出ができるものです。しかし近年、市議の「第二の給与」と批判されるほどに濫用的な支出が行われています。北九州 市の市民でつくる「市民オンブズマン北九州」では、2012年12月7日、政務調査費として支出した総額約95万円について、北九州市は市議会の各会派か ら取り戻すようにと求める住民訴訟を、福岡地方裁判所に提起しました。  

2011(平成23)年度分の政務調査費から、全てについて領収書の添付が義務付けられました。住民訴訟に先立ち、まず監査請求手続をとる必要があ るため、私を含む「市民オンブズマン北九州」の幹事は、膨大な領収書類を点検して、問題と思われる使途をピックアップして、監査請求を行いました。今回の 提訴では、監査請求の結果を踏まえて、さらに対象を厳選しました。今回の訴訟の対象とした支出は以下のようなものです。

⑴ ある市議が開催したスマートフォンの活用法に関する講座の講師料・・・このような催しが、市政に関する調査研究と言えるかどうかが争点です。
⑵ 複数の議員が研究研修費名目で支出した自動車リース代・・・車の購入経費や維持管理経費(車検代、修繕料、車庫代、自動車税等)については政務調査費からの支出が禁止されています。それとほぼ同じ実態の自動車リースが許されるかどうかが争点です。
⑶ 都市高速や若戸大橋利用料金・・・同一区間をくり返し利用するケースが多く、自宅や事務所と議会棟間の移動に利用しているかどうか、また、一般的に議員に支給される費用弁償(市議会棟への通勤費)と二重支出ではないかが争点です。
⑷ 「体脂肪計タニタの社員食堂」といった一般・教養図書の購入費用・・・政務調査費で、このような一般的な書籍の購入が許されるのかが争点です。
⑸ ipadの購入費用・・・政務調査費の支出に関して市議会が自主的に作成した「使途基準の運用マニュアル」には規定がなく、ipadの購入が許 されるのかが争点です。ちなみに、運用マニュアルでは、事務機器の購入は許されていますが、携帯電話機の購入は禁止されています。   現在は市側の反論を待っている段階です。今後、支出の違法性について具体的に訴訟の中で主張していくことになります。なお、昨年9月の地方自治法改正により政務調査費は「政務活動費」へ名称変更されましたが、この法改正自体も大きな問題を含んでいると指摘されています。

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