特別支援学級学習権侵害訴訟

2018年08月27日

教室福岡市立中学校の特別支援学級に通っていた生徒が,知的障害がないにもかかわらず,就学前レベルの点つなぎや迷路などのドリルしか与えられず学習権を侵害されたなどとして,福岡市に対して慰謝料の支払いを求める裁判の判決が,平成30年6月19日に福岡地方裁判所で言い渡されました。

学習権侵害について,裁判所は,特別支援学級の教諭らには広範な裁量が認められることを前提に,就学前レベルの課題を与え続けたことについて,集中力を引き出すためにそのような補助教材を使うことも裁量の範囲内であると判断しました。

また,特別支援学級の教諭が,証拠がないにもかかわらず生徒から車に傷をつけられたと決めつけ,生徒に対して防犯カメラの画像があると虚偽の説明を行い,「裁判するぞ,お前」「13万円もってこい」と発言したという事実について,「反省を促すために行った」という教諭の証言から,教育的指導として行われたものであり違法ではないと認定しました。

ここまで広い裁量を認められてしまえば,教諭が「教育目的で行った」と言いさえすれば,全て許されてしまうことになります。到底納得できる判決ではないので,控訴審でもしっかりとたたかっていきます。

弁護士 上野 直生

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