看護師フットケア事件

2011年12月19日

 2007年6月に,看護師の上田里美さんが入院患者2名の足の爪を虐待目的で切ったとして逮捕された事件(傷害罪で起訴)は,2010年9月16日の福岡高裁が下した無罪判決により,刑事事件について終了しました。

 北九州市が2007年7月に上田さんの爪切りを高齢者虐待防止法上の「虐待行為」と認定した点についても,上田さんの名誉回復の観点から取消を求める活動を行い,2011年8月,市は虐待認定の撤回を発表しました。

 ここで残る問題は,上田さんの勤務先病院が上田さんを懲戒解雇した点ですが,これについても,刑事弁護人を務めた東敦子弁護士が代理人となり,懲 戒解雇無効の確認を求める裁判を提起しました。この裁判の中では,無罪判決と虐待認定が上田さんの解雇に理由がないことを示していると強く主張しました。

 そして2011年11月,病院との間で,懲戒解雇撤回を前提とする円満退職と,上田さんへ相当の解決金を支払うことを内容とする裁判上の和解が成立したのです。これですべての法的問題が解決し,上田さんの権利回復が達成できました。

本事件に関しては,たくさんの皆様にご支援とご協力をいただきました。上田さんに代り感謝を述べさせていただき,以上のようにご報告をさせていただきます。

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