着々と進む、監視国家、戦争国家づくりに反対しましよう

2017年02月03日

自衛隊<進む戦争国家化>

 2014年4月、「武器輸出3原則」が骨抜きになりました。2015年9月、集団的自衛権を一部容認・後方支援の拡大・PKOの武器使用の拡大などを定めた戦争法も成立しました。昨年、防衛費が5兆円を超えました。

昨年11月20日、ついに安倍首相は、駆けつけ警護などの新たな任務を負った自衛隊を、南スーダンPKOに派遣しました。南スーダンの治安状態の悪さからみて、自衛隊が、初めて海外での戦闘行動に巻き込まれ、殺し、殺される危険に直面しています。

日本が戦争する国に着々と作り変えられていると不安をお持ちの方は多いと思います。

<盗聴法の拡大と共謀罪>

 戦争国家を作る上で、国民を監視し、反対勢力を弾圧するための法律が作られるのは歴史の教えるところです。

 昨年の通常国会で、盗聴法が改悪され、盗聴(傍受)される罪の範囲が、組織的殺人や集団密航などの4つから、窃盗、詐欺、傷害などまで大幅に拡げられ、しかも、通信事業者の立ち会いなしに、全信号を暗号化して捜査機関に伝送する方式が導入されました。傍受の対象は、電話だけでなくFAXやメールにも及びます。自分は潔白でも、通信の相手方が疑われれば、自分の通信も傍受されます。いつ警察に傍受されるか分からない、そういう不安のなかで生活することになりました。

そして、政府が次に成立を狙っているのが「共謀罪」です。犯罪に着手しなくても、共謀しただけで罪とすることができる刑罰です。法案が対象とする犯罪は700にも及ぶと言われています。

<その本質は国民弾圧>

盗聴法にしても共謀罪にしても、暴力団犯罪などを根絶するためには、やむをえないと考えたら大間違いです。政府に批判的な人や団体を弾圧するために、もっとも威力を発揮するからです。自衛隊の情報保全隊が戦争法反対の活動をしていた人を監視し、その個人情報を集めていたとか、警察が、野党の選挙事務所を盗撮していたことが大問題となりましたが、今でも権力によるこのような人権侵害が国民に知られないように組織的に行われています。盗聴法の対象が拡大され、共謀罪も成立するとなると、権力による国民監視がますます強まります。 

そうなると、権力に睨まれないように、政府に不満があっても反対の運動はしないようにしようと、国民が萎縮しかねません。国民の、戦争法反対、原発の再稼働反対、TPP反対という大きな抵抗があるからこそ、政府も勝手なことがなかなかしにくいのですが、国民の反対がなくなったらどうなることでしょう。考えるだけで恐ろしくなります。

<共謀罪法案に反対しよう>

 今年、共謀罪法案の国会提出が企てられると思います。勿論、弁護士会は共謀罪には反対です。あなたも、戦争法廃止と共に、共謀罪反対の声を上げましょう。

 

弁護士 前田憲徳

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