B型肝炎対策基本法が成立しました

2013年03月12日
弁護士 迫田 学
 2010年3月12日,札幌地方裁判所が,集団予防接種によるB型肝炎訴訟について,和解を勧告しました。勧告は,救済範囲を広く捉える方向で判 断するとしており,国は直ちに和解協議に応じ,広く被害者を救済する決断が迫られています。原告団弁護団は以下の声明を発表しました。
全国B型肝炎訴訟北海道訴訟の和解勧告についての声明
 全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団
  本日,札幌地方裁判所は,全国B型肝炎訴訟・北海道訴訟について,和解勧告を行いました。
裁判所は,従前より,本件は和解による解決が望ましいとの考えを示していましたが,本日,原告・被告双方に,次回期日を目途に,和解協議に入れるか否かについて検討されたいと,正式に和解の勧告をしたものです。

この勧告で注目すべきは,裁判所が「和解協議にあたり,救済範囲を巡る本件訴訟の各争点については,その救済範囲を広くとらえる方向で臨む」との指針を示したことです。

これまで裁判所は,進行協議の中で原告被告双方の意見を聴取しながら,本件訴訟における主要な争点について整理を行ってきましたが,裁判所は,最高 裁判決で確定している国の責任を前提として,被害者を広く救済すべきであるとの立場に立って,和解を勧める姿勢を明らかにしたものです。私たちは,この裁 判所の姿勢を大いに歓迎するものです。

本訴訟が提起されてすでに2年が経過しました。この間,すでに北海道訴訟で3名,全国で6名の原告が亡くなっています。現に病状重篤な原告も多数います。本件の解決には一刻の猶予も許されないのです。

「いのちを守りたい」と鳩山首相は何度も国会で演説しています。にもかかわらず,誤った国の行為によって原告たちは命を奪われ,奪われようとしているのです。守るべき命がここにあります。原告たちの命を守らずして,「いのちを守りたい」とは到底言えません。

私たちは,被告国が,今回の和解勧告を受け入れ,B型肝炎訴訟を全面的に解決する方向に姿勢を転換し,一日でも早く和解を実現させること,そして,そのために,原告・弁護団との協議をただちに開始することを強く求めるものです。

2010年(平成22年)3月12日

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