九州建設アスベスト訴訟・提訴報告

2011年10月16日

 建設作業に携わり,石綿粉じんにばく露した結果,石綿肺,肺がん,中皮腫等の石綿関連疾患に罹患した石綿被害者と遺族が原告となり,国と建材メーカー44社を被告とする「九州建設アスベスト訴訟」を提訴することになりました。

 石綿建材は,耐火性,耐熱性に優れ,安価であったことから,大量に生産,使用されてきました。これは,国が法律により石綿含有建材にお墨付きを与え たことにより建設現場での使用が加速した側面もあり,国と建材メーカーが一体となって積極的に石綿建材の使用を推進してきたといえます。

 その結果,建設作業従事者は,長年にわたり石綿含有建材を取り扱い,粉じんにばく露し,健康を害され,生命を奪われ,不可逆的に進行する疾患に苦 しめられることになりました。また,石綿関連疾患は,長い潜伏期間を経て発症するものでもあるため,被害がさらに拡大していくことは必至です。
 
 戦前から石綿肺の危険性は認識されていたにもかかわらず,国と建材メーカーは使用を積極的に推進しており,その責任は明らかです。現在,労災制度あるいは石綿新法による救済が図られているところではありますが,これにも限界があるといわざるを得ません。

 そこで,首都圏を初め,北海道,大阪,京都と各地で提訴がなされるに至りました。そして,ここ九州においても,労働組合等の支援を受けて,石綿被害者と遺族が団結し,今年10月5日,福岡地方裁判所への提訴を行いました。
 
 国と建材メーカーの法的責任を明らかにし,石綿被害の完全救済,そして,被害の根絶のために闘っていきます。

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