まだ自動車ローンの返済途中であるにもかかわらず交通事故にあって自動車が損傷してしまいました。

2019年10月30日

1906分 吉武弁 人身事故扱いのメリットQ1 車検証上も所有者ではなく使用者にすぎません。このような場合に自動車の修理代等の損害賠償請求をすることができるでしょうか。なお、自動車がリース車両の場合はどうでしょうか。

A1 できます。

ちなみに、以下のような判例があるので参考までに引用します。

「まず、被控訴人は所有権留保車両の使用者であるところ、留保所有権は担保権の性質を有し、所有者は車両の交換価値を把握するにとどまるから、使用者は、所有者に対する立替金債務の期限の利益を喪失しない限り、所有者による車両の占有、使用権限を排除して自ら車両を占有、使用することができる。使用者はこのような固有の権利を有し、車両が損壊されれば、前記の排他的占有、使用権限が害される上、所有者に対し、車両の修理・保守を行い、担保価値を維持する義務を負っている。したがって、所有権留保車両の損壊は、使用者に対する不法行為に該当し、使用者は加害者に対し、物理的損傷を回復するために必要な修理費用相当額の損害賠償を請求することができる。その請求にあたり修理の完了を必要とすべき理由はない。」(東京地方裁判所平成26年11月26日判決)

リース車両の場合も修理・保守の義務はユーザーが負担することになるので可能です(東京地方裁判所平成21年12月25日判決)。 

Q2 相手方に請求できるかどうかわからないのでまだ修理に出していませんが見積もりはとりました。このような場合でも修理費相当額の損害賠償請求ができるのでしょうか。

A2 できます。

ちなみに以下のような判例もあるので参考までに引用します。

「被告らは、原告車両は現在においても修理がされておらず、今後も修理する可能性はないから、損害賠償の対象とすべきでないと主張するが、原告車両が本件事故によって現実に損傷を受けているものである以上、これによる損害は既に発生しているものというべきであり、右主張は採用できない。」(大阪地方裁判所平成10年2月24日判決)

Q1で引用した東京地方裁判所平成26年11月26日判決引用部分最後にも同趣旨の載があります。

以上

弁護士 吉武 みゆき

 

 

 

 

 

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