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セクハラ事件報告

男性営業職20名,女性事務職員2名という環境の中,女性事務職員の一名が支店長からセクハラに遭いました。

毎朝,お茶を出す際に,「爪がきれいだね」と言われたり,「君には体重のことは聞かない方がいいね」と言われたり,異性との交際状況を尋ねられ, 長時間所長室で全身を見渡しながら話をされ,「ホテルのチケット使わないの?」とからかわれたり,他の男性社員が慰安旅行で風俗を利用していたことを詳し く聞かされたりしました。

女性は勤務を続けながら闘いました。

裁判の結果は・・ホテルのチケットの会話と慰安旅行の会話については「このような卑猥な発言は特段の事情のない限り不法行為を構成する」として違 法性ありの判断,その他の言動は「いささか配慮や節度に欠くことは否めないが,損害賠償責任を認めるほどの違法性があるとまではいい難い」という判決でし た。

女性は控訴し,控訴審で和解により終了しました。

こんな発言していいだろうか・・・と謙虚な気持ちを持ち,お互いの人格を尊重し合えれば,セクシャルハラスメントは防止できますが,女性を取り巻く職場環境の実態はかなり厳しいというのが現状です。
被害者が裁判と言う形で闘うことは大変ですが,セクハラなき社会にするために,日々闘って参りたいと思います。

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