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死後離縁について

1 はじめに

一方配偶者と再婚した際、再婚相手に連れ子がおり、その子供と普通養子縁組をするケースは多々あるでしょう。しかし、一方配偶者が死亡した場合にその養親子関係は当然に終了するのでしょうか。

 

2 離縁とは

普通養子縁組の成立により、養子は、縁組成立の日から、養親の嫡出子としての身分を取得し、未成年の養子は養親の親権に服し、原則として養子は養親の氏を称することになります。

その後、離縁をした場合、以下の効果が生じます。

①養親子関係の終了(養子と養親の血族との間の法定血族関係、縁組の後に発展した親族関係も終了します。)

②復氏と復籍

③祭祀財産の承継者の決定

離縁の方法としては、協議離縁、調停離縁、裁判離縁、死後離縁があります。

協議離縁とは、養子縁組の当事者の協議と届出により行う離縁を言います(養子が15歳未満の場合には離縁後の法定代理人になるべき物との間で協議をすることになります。)。

離縁事件は、離婚事件と同様に、まず、家庭裁判所に対して調停を申立てなければなりません(調停前置主義)。調停のなかで離縁について当事者間の合意が成立し、これが調書に記載されたときに離縁が成立したこととなります。

裁判離縁においては、法律で決まった理由が必要です(離縁原因)。法律は、(ア)他の一方から悪意で遺棄されたとき、(イ)他の一方の生死が3年以上明らかでないとき、(ウ)その他の縁組を継続し難い重大な事由があるとき、を離縁原因としています(民法814条1項各号)。

死後離縁については、後記3のとおりです。

 

3 死後離縁について

養子縁組当事者の一方が死亡した場合には、相手方と協議ができず協議離縁はできません。この場合、生存当事者が家庭裁判所の許可(審判)を得て離縁することが認められています(民法811条6項、家事事件手続法39条、戸籍法72条)。死後離縁についても届け出ることによって、その効力を生じることになります(民法812条、739条1項)。

上記家庭裁判所の許可は、死後離縁を許可することが相当であることを要するとされています。

 

4 おわりに

上記のとおり、一方配偶者が死亡した場合にその養親子関係は当然に終了するわけではありません。養親子関係の終了を望む場合、家庭裁判所の許可を得る必要があります。その際は、許可の要件等、法律的な検討が必要となりますので、専門家である弁護士にご相談ください。

弁護士 藤本 智恵