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給料ファクタリング被害にご注意下さい

一般的にファクタリングとは,売掛金債権を買い取った後に代金回収を行い,買取代金と回収額の差額で利益を上げる行為を言います。

ファクタリングは,中小企業を中心に事業資金の調達方法として採用されており,本来適法なものです。

 

近年,給料ファクタリングという手口に遭い,被害を被るケースが多発しています。給料ファクタリングは文字通り給料債権を買い取り,利息を天引きした金額を振り込んだあと,給与支給日に返済できない場合には,勤務先へ連絡を入れるなどの強硬な取立てを行う貸付方法です。

インターネット上で「即日融資」や「審査が簡単」などの宣伝文言で誘い,利息制限法以上の金利で天引きや返済を強要します。強硬な取立ての結果,勤務先からの信頼を失い,失職するおそれもあります。

 

法律的には,労働者の給与債権を買い取って金銭を交付し,給与を回収することになるため,給料ファクタリングを行う業者は貸金業法上の「貸金業」にあたるのかという問題点がありました(否定されると貸金業登録が不要になります。)。

この点について,2020年3月5日付け金融庁回答では,給料ファクタリングは経済的には貸付と同様の機能を有しており,「貸金業」に該当するとされました。

したがって,給料ファクタリングを行う業者は,都道府県知事への登録申請を行った登録業者でなければなりません。無登録の場合,10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金が科されます(懲役と罰金の併科もありうる。貸金業法11条1項,47条1項2号)。

皆さんも,貸金業登録を行っていない業者による給料ファクタリングの勧誘があっても,申込はしないようご注意下さい。

弁護士 天久 泰