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兼業禁止

就業規則に兼業禁止規定があり、この規定に反しているからといって会社から解雇されそうだというご相談を受けることがあります。

この点について日本労働弁護団発行の「労働相談実践マニュアル Ver.7」を見てみましょう。

 

 

1 200頁

「所得を補填するために労働時間外に他で働いたり、自ら事業を営むことを「兼業」というが、兼業は使用者の事業と競合しない限り、競業避止義務の問題は生じない。」とあります。

また、「兼業の禁止については、本業を不能または困難としたり、企業秩序を著しく乱すような場合にのみ制限が可能であり、短時間のアルバイトや本業に影響のない副業まで一律に禁止することは許されない。」とあります。

2 283頁以下

「(7)二重就職

*上智学院事件・東京地判平成20年12月5日労判981号179頁

大学教員につき、兼職は労働者の私生活における行為であるから、職場秩序に影響せず、かつ、使用者に対する労務提供に格別の支障を生ぜしめない程度・態様の場合、兼職を禁止した就業規則には実質的に違反しないとして、懲戒解雇を無効とした。

*十和田運輸事件・東京地判平成13年6月5日労経速1779号3頁

年に1,2回アルバイトをしたことに対する普通解雇を無効とした。

*小川建設事件・東京地判昭和57年11月19日労判397号30頁

辰巳タクシー事件・仙台地判平成元年2月16日判タ696号108頁

いずれも、他社での就労によって、企業の労務提供に支障を来すおそれの観点から懲戒解雇を有効とした。」とあります。

3 会社から兼業を問題視された場合には弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

以上

弁護士 吉武 みゆき